千葉市 船橋市 精神科 心療内科 北林医院分院

神経症(不安障害)

1)パニック障害

動悸、胸苦しさ、息苦しさ(人によっては呼吸できない感じ)、冷や汗、吐き気、めまい等、このまま死んでしまうのではないかと思うほどの激しい不安をきたす状態をとくにパニック障害といいます。ある日突然、多くは電車の中で、あるいは外食中、映画館、美容院といった、本人の都合ですぐに脱出することができない場所にいるときに上記、嵐のような症状が襲ってきて発症します。必死でこらえているうちに30分もすると自然と症状は軽快します。循環器科や耳鼻科など各科で、もろもろの検査をしても明らかな異常は発見されませんが、「またあのようなおそろしいことになったらどうしよう」という予期不安にさいなまれるようになり、人によっては「外出すると誰にも助けてもらえないし、一人だと何かあっても困るから」と家に閉じこもることもあります。また「私の精神力が弱いから」と自分を責める人もでてきます。しかし自律神経が暴走して上記のような症状がでているのにすぎません。自分を責める必要は全くないのですし、治療上は無意味です。

パニック障害は、少量の抗鬱剤と精神安定剤(ことにソラナックス、ワイパックス、レキソタン)の組み合わせが著効を示します。当初は一日2度ないし3度、定期的に服薬をしたほうがより安定するでしょう。治療の最終段階では安定剤を頓服で服用する程度で十分症状をコントロールすることができる人が増えます。「お守り代わりに」、といって財布に入れているだけで安心という人はとても多いようです。
施設によっては認知・行動療法を併用するところもあります。

2)社会恐怖

人の視線を集めたり、人前で恥をかくことが大変な恐怖になっており、恐ろしいと感じる場面(職場や学校、対人関係など)を避けがちになる状態です。恐怖感が昂じるとパニック症状を起こす場合もあります。

3)強迫性障害

考えに障害が出る場合と、行動に障害の出る場合があります。
強迫観念:馬鹿馬鹿しいと思いつつも考えるのをやめられなかったり(例:「母親を刺せ」という考えが何度も頭の中をよぎる。幻聴とはちがう)、ある光景が繰り返し頭に浮かぶ(例:ナイフが知人の目をくりぬく光景)といった状態。
強迫行為:いやなことがあると手を洗いつづけるため月の水道代が4万円になる、あるいは鍵の確認に10分以上かかり、バスに乗り遅れてしまう、といった、同じ行為を何度も繰り返すことで、日常生活に支障をきたすこともある。

強迫性障害にはある種の抗鬱剤(ドグマチール、アナフラニール、SSRI)と精神安定剤(レキソタン、ソラナックス)の組み合わせが有効です。同時に認知行動療法を行う治療施設もあります。

4)全般性不安障害

明らかな理由もないのに、いろいろなことについて、あれこれ心配し不安を抱いてしまう状態が6ヶ月以上続くこと。自分でも、「なぜ不安に感じるのか、考えてもしょうがないのに」と思っているが、どうにもコントロールできないため苦しむ病気です。ときに鬱状態を併発することも多く見られます。治療としては薬物療法が有効です。

5)書痙

式典での署名や役場での書類作成時など、人目が集まるときに手が震えてしまう。ひょっとして震えるかも、と思っただけでその方向に事態が進行してしまう。多少パニック障害に似たような機序があると考えています。治療としては、サインをしなければならない事態の直前30分に精神安定剤(デパス、セルシンなど)を服用すると、症状の緩和が期待できます。